マイナビと、大規模言語AIを独自開発する東京大学・松尾研究室発・AIスタートアップのELYZAは30日、大規模言語AIを活用した原稿作成に関する実証実験を行うことを発表した。
マイナビでは、HRやメディア事業などの既存事業の発展、および新規サービス創出のため、データ活用をはじめとしたDX推進やAIの活用を積極的に進めている。
一方で、自然言語処理を活用したDX推進については技術的な課題があった。そのような状況をふまえ、ELYZAが独自に開発・保有する、日本語の大規模言語AIを活用することにより、マイナビがこれまで抱えていた技術的な課題を解決し、両社による実証実験を通じてマイナビの更なるDX推進を目指すという。
ELYZAは、文章執筆分野での大規模言語AIの基礎モデル(生成型執筆モデル)や仕組みを保有し、キーワードを数個入力するだけで、約6秒で日本語のタイトルや文章を自動生成する文章執筆AI 『ELYZA Pencil』を2022年3月に一般公開している。
今回、実証実験の第1弾として、文章執筆AI 『ELYZA Pencil』や、要約AI『ELYZA DIGEST』などを活用し、マイナビが運営する各種メディアの原稿自動生成に関する実証実験を2022年4月から開始した。
生成型執筆モデルを活用することで、マイナビ社内での原稿作成作業の大幅な時間短縮を行うことが可能となる。また、空いた時間をクライアントやユーザーとのコミュニケーションなどの業務へ充てることで、サービス品質のさらなる向上を目指す。
本実証実験を経て、2022年度中に求人原稿に特化した生成型執筆モデルの共同開発による成果を作り、制作現場への実装を目指す。また、同社が運営する求人メディア以外の各種メディアの原稿執筆業務に関しても大規模言語AIを活用し、業務のDX化およびサービス品質の一層の向上に取り組んでいくとしている。