防災テックベンチャーのSpectee(スペクティ)は27日、提供するAI自動音声システム「AIアナウンサー「『荒木ゆい』」を活用した音声案内システムが、神戸市の防災行政無線で導入されることが決まったと発表した。
神戸市では、災害発生時にすみやかに避難情報などを伝達するため、2012年度からデジタル防災行政無線を海岸部や河川部、緊急避難場所など災害発生時における重要箇所に設置している。今回は、より効率的・効果的な情報発信を行うため、防災行政無線の操作卓を更新するとともに、AIによる音声合成システムの導入を行った。
これまで防災行政無線は、市役所内の操作卓で担当者が読み上げる必要性があった、AIアナウンサー「荒木ゆい」の導入により、インターネット環境があればどこからでも防災行政無線の放送が可能になる。また、災害発生時には、すみやかな情報伝達が求められる中、AIアナウンサー「荒木ゆい」を活用することで、防災行政無線の放送に慣れていない職員でも簡単な操作で文章の作成や放送設定を行うことができ、これまでより効率的かつ効果的な放送が可能となる。
AIアナウンサー「荒木ゆい」は、人工知能を活用して、人に近い自然な発音やアクセント、イントネーションを習得し、ニュース等の原稿を自動で読み上げるバーチャル・アナウンサー。これまでにテレビやラジオ、商業施設の館内放送などで採用され、あらゆる場面で活躍の場を広げている。