住宅営業支援の安心計画は18日、自社商品「マイホームロボ」に、OpenAI社が提供する「ChatGPT」を活用し、プラン提案時の案内文を自動作成する機能を搭載したと発表した。
「マイホームロボ」は、住宅事業者が施主に提出するプレゼンボードを自動作成するAI クラウドサービスで 、WEBマーケティングを得意とする住宅会社であるLib Workと共同開発したもの。
「ChatGPT」のAPIによる提案文書の自動作成機能を「マイホームロボ」に搭載することで、営業パーソンが個々の施主に合わせたプランの特徴を素早く簡単に提示できるようになります。
これまで、プラン提案時の説明は営業パーソン個々人の経験と知識に左右されていたが、これにより住宅事業者は効率的で質の高い営業活動が展開できる。また、プラン提案時の説明がシステム化されることで、営業パーソン全体の提案スキルが均一化され、ベテランの営業パーソンの技能に依存する必要が無くなり、人材不足の解消にもつながる。
新型コロナウイルスの影響により、住宅事業者におけるデジタル化の流れが加速した。今ではリアルな対面営業の前に、YouTubeやInstagramによる、いわゆるプレ営業と言われるWeb上での事前案内が普通となり、そこからリアル展示場へと誘導する手法が一般的になった。また、昨今の施主はインターネットで効率的に情報収集ができ、訪問する住宅事業者を事前に絞り込むため、これまで営業パーソンによる対面活動で成果を上げてきた住宅事業者が集客に苦戦する状況も増えてきているという。
そこで「マイホームロボ」はプレ営業の段階から施主との接点を増やし、リアルな来場を促す仕組みにより住宅事業者の早期受注を支援してきたが、今回そのサービスと「ChatGPT」を連携することで、さらに施主の興味を引き、関心度を上げる提案が可能になった。これにより営業・設計担当者のファーストプラン作成の時間を短縮しながらも、受注率の向上が期待できる。
「ChatGPT」は自然言語処理の分野で使用されるAI技術を活用している。今回のAPI連携では「ChatGPT」に指示するための条件とコンテンツを、「マイホームロボ」に蓄積されたプラン情報と施主に答えてもらったアンケートの内容で構築する。
「マイホームロボ」は施主にアンケートに答えてもらうことで、その答えに沿った適切なプラン候補をAIが選び出す。営業パーソンはそのプランの中から更に絞り込んで最終の提案書を作成するが、今回の「ChatGPT」との連携により、その提案書に施主のアンケート回答に応じた提案コメントを自動掲載する。
「マイホームロボ」は全プランの特徴を文字データで保有しており、それをアンケートの内容に合わせて「ChatGPT」がわかりやすいコメントとして作成してくれるため、その施主のためだけの提案コメントが完成する。これにより、経験や知識に乏しい若手の営業パーソンでも施主の要望に沿った適切な案内文の作成が短時間で可能となる。
また、ベテランであっても提案内容を言語化することが苦手な営業パーソンにとっては、強力なツールとなる。さらに、自動作成したコメントは編集も自由にできて、印刷用の提案書(PDF)だけでなく、スマートフォンで閲覧できるWebマイページにも掲載できるため、リアル対面ではない遠隔の提案にも利用でき、アポイントが取りやすくなり、早期受注にもつながる。
「マイホームロボ powered by ChatGPT版」を全国の住宅事業者に提供していくが、本年の夏にはマイホームロボに登録された住宅プランを、ゲーム感覚で体験できる施主用スマホアプリもローンチ予定。
ChatGPTをベースとした建築・住宅業界に特化したWebサービスを提供することで、ITツールが苦手な住宅事業者も最先端の技術を手軽に利用でき、自社の成果に結びつけられるという。