神戸市は9日、地域防犯活動支援策の一つとして、AI による犯罪予測技術を用いた防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」の AI パトロール実証実験を開始すると発表した。
神戸市は、住民を犯罪から守り安心して安全に暮らせる街づくりを目指し、「パトコミュ」
の開発企業であるSingular Perturbations(シンギュラーパータベーションズ)と「AI パトロール実証実験に関する協定」を締結している。
「パトコミュ」は、同社がAI を用いた高度な犯罪予測技術により効率的な防犯パトロールルートを作成。実際に防犯パトロールに取り組む地域団体や NPO 法人の協力で、その使用感や有用性に関する実証実験を6月9日から順次開始する。
「パトコミュ」は、AI を用いた高度な犯罪予測技術である「CRIME NABI」を用いたモバイル・ウェブアプリケーション。
■使用方法
1.パトロールルートを作る
パトロールする距離を指定し、必ず通過する必要がある地点を選ぶだけで、最適なパトロール経路が自動で作成される。指定した地点を通りつつ、犯罪の発生が予測される箇所を指定された距離内でなるだけ通るような経路が作成されるため、より犯罪抑止効果の高いパトロールが可能になる。
2.パトロールする
作成したルートを参考にパトロールを開始、GPS による位置情報をもとに実際にパトロールした経路が自動で記録され、表示される。また、パトロール中に発見した「落書き」や「不法投棄」といった情報はスマートフォンで撮影して簡単に記録可能。こうして実施したパトロールはモバイルアプリ上で電子日報としてそのまま保存することができる。
3.管理する
作成された電子日報はグループ内で共有され、管理者はパソコンのブラウザからリアルタイムでパトロール記録の確認をすぐに行える。これらの情報はクラウド上に蓄積されるため、データの分析や検索が容易になる。また、過去の複数のパトロール実績や犯罪予測データを照らし合わせて分析し、改善することで積極的な防犯パトロール業務が可能。