東京都足立区は3日、区内の事業者から排出される食品ロスの削減を推進するため、AIを利用した実証実験を東京23区で初めて行うと発表した。
日々の売り上げや天気などの情報をAIが分析し、来客数は何人になるか、どの商品が多く売れるかなどを予測して、仕込みや仕入れを調整することによって食品ロスを減らそうとする試み。
1年間に足立区内の事業所から排出された食品ロスは、2019年度の推計で約5080トンにのぼる。「足立区食品ロス削減推進計画」では、2030年度までに食品ロスの発生量を2019年度比で21.6%削減することを掲げている。
これまでも家庭向けに啓発事業やフードドライブの推進、事業者向けにフードシェアリングアプリの推進や排出指導等を実施してきたが、さらなる食品ロス削減のために、全区展開を視野に入れ、AIを利用した実証事業を実施する。
実証事業の結果が良好であれば、全区展開を検討していくという。
実施概要
実施期間:2023年10月から2025年3月
実施内容:
日々の売り上げや来店数、天気、気温、カレンダー情報などを元にAIシステムが各々の店舗の来店予測と需要予測を行い、その予測を参考に仕入れや仕込みを行うことで食品ロス削減に効果があるか実証する。
参加事業者募集:
足立区では、実証事業に参加できる区内店舗を8月18日(金)まで募集している。
対象となる事業者
(1)足立区内で飲食店や食品提供サービス業または食品の卸売・小売業を営む事業者
(2)足立区が委託したAIシステムを管理する事業者と、パソコンやタブレットを用いてメールや面談でのやり取りができること
(3)食品ロスの発生量を計量し、記録・提供できること
(4)実施期間中に、食品ロス削減実証事業に継続して参加できること
定員は最大10者。