AGO globalは14日、30代女性332人を対象に、AIに関する意識調査を実施、その結果を発表した。
AIの急速な発展に伴い、未来の仕事に対する不安が広がっている。一部の人々は、AIによって仕事が奪われ、現在の仕事がなくなるのではないかと心配している。しかし、同社ではAI時代においても、代替されない重要な仕事が存在すると考えている。
そこで、AGO globalは、AIに代替されにくい仕事の特徴や、それらの仕事に就くために必要な要素について意識調査を実施した。
「あなたの現在の仕事はAIに代替される可能性が高いと感じますか?」という問いに対し、
「はい:24.10%」、「いいえ:75.90%」という調査結果になった。この結果からAI技術の普及が進む中で、約30代女性の約4人に1人が現在の自身の仕事をAIに代替されてしまう可能性があると不安を抱いていることが推測される。一方で、多くの仕事がAIに代用されるという情報を目にする機会も多いため、現在の仕事がAIに代用される可能性に気づけていない人も多く存在する可能性がある。
具体的にどの職種が代替される可能性があると考えられるかについては、最も多く回答を集めたのは、「事務職:23.80%」、次いで「コンピュータプログラマー:19.58%」、「製造業:13.25%」という結果になった。事務業務のように一般的に単調な作業だと考えられる業務についてはAIに代替されてしまう可能性が高いと考えられている。また、製造業、プログラマーについては事務職の回答割合が多いことから、これらの業種、職業の中でも決められた単調な業務が代替されると推測している人が多いのかもしれない。
次に、代替されにくい仕事の特徴について、どのように考えられているか質問したところ、最も回答を集めたのは「人間関係やコミュニケーションが中心の仕事:44.88%」となり、次いで「感情や情熱を必用とする仕事:19.28%」、「創造力を必用とする仕事:12.35%」「倫理的な判断を必要とする仕事:12.35%」という結果になった。約半数以上の人が、人間関係やコミュニケーションが中心となる仕事はAIでは代替が困難であると回答している。また感情や情熱を必要とする仕事も約2割以上の回答を集めていた。この結果から、AIには人間性、感情、創造力といった答えが無数に存在必要とするような仕事は代替することが難しいと考えられているとわかった。
AIに仕事を代替されないために重要なスキルや行動を問うたところ、「コミュニケーションスキルを向上させる:33.73%」が最も回答を集め、次に「パーソナルケアのスキル:29.22%」、「創造力を発揮する:13.55%」という結果になった。AIに代替されない仕事に就くために多くの人が重要だと考えている要素は、「コミュニケーションスキルを向上させる(人間関係の構築、チームでの協力)」ことだった。多くの場面でコミュニケーションは、AIが代わることが難しいと考えられていることがわかった。
また、次に重要だと多く回答があったのは「パーソナルケアのスキル」。このスキルを必要とする具体的な仕事としては、美容師、スタイリスト、セラピスト、整体師などが挙げられる。個々の人に対して正解のないサービスを提供するのに必要なスキルはAIで代用できないスキルだと多くの人が予想している。
この調査結果から、AIに代替されない仕事に就くのに必要なスキルは、コミュニケーションスキルやパーソナルケアのスキルの習得が重要であると考えられていることがわかった。これらのスキルを向上させることで、AIに代替されない領域で活躍が期待できそう。
次に、AIに代替されない仕事に就くための活動を検討した際の課題は何があるのかを伺いたところ、最も回答を集めたのは「そもそも何をして良いかわからない:39.46%」、次は「そもそも行動しない:15.06%」、「新たなスキルを学習する時間がない:14.46%という結果になった。
AIに仕事を代替される恐れがあり、スキルを身に着けたいという意識はあるものの、どのように対応して良いのか分からない人が多い。この課題については、今までの調査で回答の多いスキルを学ぶことや専門のサポートを受けることが解決につながる可能性があると考えられる。
また、2番目に多い回答を集めた行動しないという意見については何をしてよいのか分からないと逆の立場にあり、代替される危機感がない人の回答であると考えられる。
一方で、今回の調査から多くの人が仕事をAIに代替されることを懸念しているため、一度、自身の仕事が代替される可能性がないか考える機会を持つことが必要かもしれない。