NVIDIA、日本と台湾で生成 AI 向け NIM マイクロサービスを開始

NVIDIAは27日、開発者が高性能な生成 AI アプリケーションの構築と展開を簡単に行えるようにする、4つの新しいNVIDIA NIM マイクロサービスを投入すると発表した。

これらのマイクロサービスは、地域のニーズを具体的に想定して作られた、主要なコミュニティモデルに対応している。これらのモデルは、現地の言語と文化遺産についての正確な理解と改善された対応力によって、ユーザーとの対話を向上させている。

ABI Researchによれば、アジア太平洋地域だけでも、生成 AI ソフトウェアの売上は、今年の50億ドルから増加し、2030 年までには 480 億ドルに達するものと予想されている。
https://www.abiresearch.com/market-research/product/market-data/MD-AISG/
日本語データを基にしてトレーニングされた Llama-3-Swallow-70B と標準中国語 (マンダリン) を基にしてトレーニングされた Llama-3-Taiwan-70B は、現地の法律、規制および他の習慣を深く理解している、地域の言語モデル。

「Rakuten AI 7B」は「Mistral-7B」を基に、英語と日本語のデータセットにより学習を行った一連のモデル。同大規模言語モデルのチャットモデルとインストラクションチューニング済みモデルが、それぞれのNIMマイクロサービスとして利用可能になっている。なお、「Rakuten AI 7B」の基盤モデルとインストラクションチューニング済みモデルは、「LM Evaluation Harness」の基準で2024年1月~3月に楽天内で評価を実施し、オープンな日本語大規模言語モデルにおいてトップの平均スコアを獲得した

地域の言語で大規模言語モデル (LLM) のトレーニングを行うことによって、文化的および言語的に微妙な違いがよりよく理解され、それらが反映されるため、より正確でニュアンスのあるコミュニケーションが可能になり、アウトプットの効果が高る。

これらのモデルは、Llama 3 のような基本的な LLM と比較した場合、日本語と中国語の言語理解、地域の法的課題への対応、質疑応答、ならびに言語翻訳や要約において優れた性能を発揮する。

シンガポール、アラブ首長国連邦、韓国、スウェーデンから、フランス、イタリア、インドにいたる、世界中の国々が、ソブリン AI への投資を行っている。

新しい NIM マイクロサービスにより、企業、政府機関および大学では、それぞれの環境でネイティブの LLM をホストできるようになり、開発者は高度なコパイロット、チャットボットおよび AI アシスタントを構築することができる。

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