キリンホールディングスは19日、グループ会社であるキリンビールが販売する「キリン 氷結」ブランドをはじめとしたRTD商品の新商品開発工程において、生成AIを活用したAIペルソナを構築・導入することで、顧客理解の質を向上し、新たな価値創造を実現していくための検証を開始したと発表した。
新商品開発工程では、ブランド戦略や過去に発売した商品の動向を参考としながら、守るべきところ、変えるべきところ、どう新しく見せられるかといった、新しい商品コンセプトを検討していく工程がある。この工程では顧客に対してインタビュー調査を行うが、平均50時間と多くの時間がかかるため、新商品開発期間が長期化する傾向があった。
この課題を解決するために、インタビュー調査から得た顧客の声を生成AIに学習させ「キリン 氷結」ユーザーのAIペルソナの構築を開始した。商品コンセプトやフレーバーに対する質問を与えることで、顧客インサイトの抽出を疑似的に行い、商品開発に利用する検証を進めていく。
同社は、今後もデジタル技術を活用したイノベーティブな商品開発手法を取り入れることで、顧客理解の質の向上とスピーディな商品開発を目指すとしている。