Recursive、教育同人社向けに手書き解答した紙の計算ドリルを自動で正誤判定するAIモデル開発
サステナブルな事業変革を促進するAIソリューションを開発するRecursiveは21日、教育現場におけるデジタル化の推進と教員の業務軽減化に貢献すべく、小・中学校用の学校教材を発刊する教育同人社向けに、児童が手書き解答した紙の計算ドリルを、自動で正誤判定するAIモデルを開発したことを発表した。
本AIモデルは、教育同人社が提供する小学生向け計算ドリル(紙)に対し、従来通り児童が手書きで解答し、児童自身がタブレット端末のカメラで撮影すると、AIが正誤判定を行う。対象となるのは小学1年から6年までの計算問題で、横算形式のみならず、従来AIによる読み取りや文字判定が技術的に困難であったひっ算形式や小数の四則演算にも対応している。
教育同人社とRecursiveはAIを活用して、従来多くの手間や時間を要していた紙教材の答え合わせに関する一連の作業の軽減と正確性、学習記録のデータ化、更には教員による児童の学習状況の見取りやすさを目指しており、その取り組みの初期フェーズとして、自動正誤判定機能を実現した。
これにより、学年問わず答え合わせを児童自身で行うことができるなど、教員の業務の負担を減らし、逆に教員でなければできない教務の充実や児童一人ひとりに寄り添った指導ができるなど、教育の質の向上にも寄与することもできる。さらには紙教材をデジタルへと繋ぐことで、日本の教育現場の教育データの利活用にも貢献していきたいとしている。
本AIモデルは教育同人社の協力のもと、2025年上半期を目途に一部の公立小学校でモニターが実施される予定。また、本AIモデルは現在、教育同人社により特許出願中であるほか、AIエンジン名『MITORU』として2024年12月27日に商標登録が出願された。Recursiveは引き続き教育同人社と連携し、さらなる技術の高度化と活用範囲の拡大を目指して、本AIモデルの機能拡充と発展に取り組んでいく。