LINEと、カーフロンティアは5日、カーメンテナンス業界のDX推進を目的に、「LINE CLOVA」が提供している音声応対AIサービス「LINE AiCall」とカーフロンティアが運営しているカーメンテナンス予約サービス「timy」の連携を開始、AIによるカーメンテナンス電話予約応対の実用化に向けた実証実験を10月1日から開始したと発表した。
近年、若者の車離れや、整備士などの深刻な人手不足に陥るカーメンテナンス業界では、事務作業など整備業務以外の業務効率化の必要性が年々高くなっている。また、カーメンテナンスの作業場が事務所から離れた場所にあるという業界特性もあり、来客対応や電話対応が本来集中すべき整備業務を圧迫し、整備車両受け入れ台数の低下を招く状況でもあるという。
カーフロンティアでは、以前からカーメンテナンス予約サービス「timy」の提供しており、カーメンテナンスのネット予約化を浸透させることで問題解決を図っている。しかし、依然としてメインの顧客層である中高年男性においては、直接来店比率が高く、予約方法としては電話が主流であり、また整備事業者側のオンライン化もシステム導入などの課題から浸透に時間がかかっており、店舗の予約対応にかかる負担の軽減が、一定程度から進まないことが課題のひとつとしてあがっている。
そうした中、LINEのAIテクノロジーブランド「LINE CLOVA」が提供している、音声応対AIサービス「LINE AiCall」とカーフロンティアが提供するカーメンテナンス予約サービス「timy」は、AIを活用しカーメンテナンス業界のDXを推進するべく、連携を開始した。
「LINE AiCall」はLINE CLOVAのAI技術、「CLOVA Speech(音声認識)」と「CLOVA Voice(音声合成)」、および会話制御の仕組みを組み合わせることで、ユーザーの要望に対してAIによる自然な対話応答を実現し、目的を達成するソリューション。現在では行政や飲食店向きサービスとして導入・活用されているが、カーメンテナンス業界での実装は初の試みだという。
この連携により、整備事業者様の店舗にかかってくる電話予約を「LINE AiCall」が、「timy」の予約空き状況を判断し応対、自動的に予約台帳への予約登録を可能とする。登録された予約情報はリアルタイムでネット予約へと反映され、自動で一元管理されるため、オーバーブッキングを防ぎ、予約情報を管理する手間も省くという。