データサイエンティスト協会(DSS)、日本ディープラーニング協会(JDLA)、情報処理推進機構(IPA)は20日、3団体共同にて「デジタルリテラシー協議会」を設立したことを発表した。
内閣府が策定した「AI戦略2019」において、AI時代に対応した人材育成や、それを持続的に実現する仕組みの構築が戦略目標に挙げられているとおり、デジタル時代の人材育成は国全体の重要な課題となっている。デジタルトランスフォーメーションの推進には、これまでの「デジタルを作る人材」だけでなく、「デジタルを使う人材」も含めた両輪の育成が必要となるため、全てのビジネスパーソンがデジタル時代のコア・リテラシーを身につけていくことが求められる。
そこでITの利活用を推進するIPA、データサイエンティストのスキル定義や人材育成を支援するDSS、ディープラーニング技術の産業活用を推進するJDLAが連携し、IT・データサイエンス・AIの三方面からデジタルリテラシーの向上を目指して同協議会を設立した。
同協議会では、IT・データサイエンス・AIを使うための基礎的なスキル・知識・マインドをデジタルリテラシー領域「Di-Lite(ディーライト)」と定義した。産業界において日本がグローバルで戦うための競争力の源泉となる人材の育成を目指し、「データ×AI」活用に関する教育環境を整え、デジタルリテラシーの見える化と、すべてのビジネスパーソンが共通言語としてデジタルリテラシーを身につけた状態を達成すべく、官民連携の会議体を運営し協議・情報発信を行っていくという。
また、協議結果を各団体が実施する検定や試験(ITパスポート試験、データサイエンティスト検定リテラシーレベル、G検定)のシラバスにも反映するとともに、「Di-Lite」の設定や浸透活用、及び「Di-Lite」をはじめとするデジタルリテラシー・スキル習得を助けるのためのツール提供も行っていく。20日、デジタルリテラシーの浸透に向けたツールとして「デジタルリテラシー・スキルフレームワーク」も同時に公開した。