アクセルのグループ会社であるax(エーエックス)は11日、独自開発したディープラーニング・フレームワーク「ailia SDK」が、アプトポッドが提供する高速IoTプラットフォームミドルウェア「intdash(イントダッシュ)」に対応し、高度なAI/IoT環境を迅速に提供可能になったと発表した。
アプトポッドが提供するintdashは、100ミリ秒~1ミリ秒間隔程度の高頻度で発生する時系列データを、モバイル網などのベストエフォート型ネットワークを介して、高速・大容量かつ安定的にストリーミングするための双方向データ伝送プラットフォーム。
自動車やロボット・産業機械や制御・可視化アプリケーション等、短期間に大量のデータを発生させるデバイスを、モバイル網やインターネット網を経由して相互にライブ接続することができる。
intdashを流れるストリーミングデータはそのまま時系列データストアに保存され、「Visual M2M(ビジュアルエムツーエム)」での可視化やAnalytics Servicesでの計算処理や機械学習に利用することができる。
ailia SDKはaxが独自開発したエッジ(端末)推論向けのディープラーニング・フレームワーク。GPUを使って、PyTorch、Keras、TensorFlow等の学習フレームワークで学習した「AIモデル」と、OSやハードウェアの「実行プラットフォーム」を接続し、様々なエッジ環境へのAI実装を実現する。
axはailia SDK向けの物体検出、画像分類、特徴抽出、骨格検知等180種類を超える学習済みAIモデル「ailia MODELS」をGitHub上に公開している。ユーザは目的に合わせた機能を短期間で効率的にAI実装することが可能です。ユーザや他のパートナーが開発するカスタムモデルを適用することもできる。(※2021年12月時点)
ailia SDKがintdash環境に対応したことで、intdashユーザはエッジ及びクラウド上で、ハイブリッドなAI/IoT基盤を迅速に構築することが可能。例えば、エッジコンピュータに搭載されたカメラの入力データをエッジ上で高速に物体検出し、その検出結果をリアルタイムにクラウド側で集約することで、AIによる監視システムなどを迅速に構築することができる。また、エッジからクラウドに送信される動画像データとクラウド側のコンピューティングリソースを活用したAI実行環境を構築することも可能。