JA高知県佐川支所苺部会、佐川町、高知大学IoP共創センター、NTT西日本グループは4日、佐川いちごを起点とした農業振興と地域活性化に向けた取り組みの一環として、いちごの収穫量増加と品質向上を目的とした圃場のデータ取得及びAIを活用したデータ解析に関する実証実験を開始したと発表した。
国内の農業においては、生産者の高齢化や減少が大きな課題になっており、新規就農者の増加や技術継承に向けた取り組みなど、持続的な農業の実現が求められている。
JA高知県佐川支所苺部会、NTT西日本、佐川町、高知県の4者は2021年4月に連携協定を締結し農業のDX化による地域活性化に取り組んできた。今回、佐川町のいちご圃場において、収穫量増加と品質向上を目的に、いちご農家の栽培データを取得し、AIで解析することで、経験や勘の見える化と継承可能なモデルづくりをめざした実証実験を行うことになった。
実証実験概要
(1)概要
佐川町のいちご圃場にICTセンサーとカメラを設置し、環境・生育・行動データを取得する。AIを用いたデータ解析、収穫量・品質との因果関係の分析により、経験や勘の見える化と継承可能なモデルの確立をめざす。
(2)実証期間
2022年2月上旬~2024年3月下旬
(3)実証場所
高知県高岡郡佐川町
(4)各者の役割
・JA高知県佐川支所苺部会:圃場提供、栽培データ取得協力、栽培技術ノウハウの提供
・佐川町:地域おこし協力隊による生育・行動データ調査支援
・高知大学IoP共創センター:AIによるデータ解析、相関分析、解析結果の見える化
・NTT西日本グループ
NTT西日本高知支店:実証環境構築・運用、環境・生育・行動データ取得
地域創生Coデザイン研究所:栽培技術継承モデルの立案
今後、新規就農者の増加や栽培技術継承に向け、本実証を通して立案した栽培技術継承モデルの有用性の検証に取り組む。また、農作物の価値向上や販路拡大についても検討を進め、農業振興と地域活性化をめざしていく。