日本科学未来館、新展示「ちいさなロボットたちがこだまする森」21日公開

日本科学未来館は、常設展示「零壱庵」で新展示「ちいさなロボットたちがこだまする森」を月21日から公開する。

ホタルなどの光の同期現象から着想を得て制作された約30台の小型ロボットが、各個体が発するレーザー光などを介して互いの光や動きに影響を与え合いながら、森に見立てた展示空間を群れるように動く。そのふるまいを鑑賞しながら、自己と他者、集団の在り方などを自由な視点で考える展示。

展示の主役は、小型の群ロボットインスタレーション作品「Lasermice dyad(レーザーマイス ダイアド)」。アーティスト菅野創氏がホタルなど群生する生物に見られる同期現象に着想を得て制作したもの。第22回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞した作品「Lasermice(レーザーマイス)」からアップデートされた本作品では、緑に加えて赤のレーザー光が追加され、各個体の発する光や音が同調したり、多数派や少数派といった関係性が生まれたりするなど、約10㎝のロボット同士がより複雑に影響しあう様子を見ることがでる。

本展示では子供から大人まで幅広い人に親しみを持ってもらうため、ロボットたちが架空の森で暮らす様子を演出する。1日を約10分間の演出で構成し、夜になると「Lasermice dyad」の動きが緩やかになるなど、本展用に新たなチューニングが加わっている。光や森のオブジェに集まったり、隅の方で集団から孤立したりするそのふるまいは、鑑賞者に生き物らしさを感じさせたり、架空の森の中での個と集団の関係性へと思いを巡らせたりするという。コロナ禍で人との関わりについて考える機会が多かった人々にとって、改めて人間社会を見つめなおすきっかけになるかもしれない。

[アーティスト 菅野創(かんのそう)氏]
1984 年生まれ。2013 年からベルリンを拠点に活動。テクノロジーの進化や変化がもたらす事物の本質的な変化に、自覚的に新しい視点をもたらすような作品を制作する。近年は主に多数のロボットを用いた作品を制作している。文化庁メディア芸術祭優秀賞 2 回、新人賞 1 回、審査員推薦作品 2 回。アルスエレクトロニカデジタルミュージック部門オノラリーメンションなど受賞多数。

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