LegalForce、「ChatGPT」APIを活用した「条文修正アシスト」β版を提供開始
LegalOn Technologiesは30日、AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」で、生成AI・大規模言語モデルの分野で注目される技術の1つであるAzure OpenAI Serviceで提供される「ChatGPT」APIを活用し、契約書の修正をサポートする「条文修正アシスト」機能のオープンβ版を提供開始した。本機能の搭載により、「LegalForce」での契約審査業務のさらなる効率化を支援する。
「ChatGPT」を活用し、当該契約書の内容を一定程度反映した文案を表示することで、企業の法務担当者や法律事務所の専門家が修正文案の検討にかける労力や時間の軽減を支援する。
「条文修正アシスト」機能は、2022年末頃に米国子会社の開発チームが大規模言語モデル(LLM)の実装を提案し、国内のチームで実証実験を進めるなかで開発された新機能。これまで、「ChatGPT」等の大規模言語モデルの活用においては、内容の正確性にハードルがあったが、「条文修正アシスト」機能では、同社のこれまでの法務分野における知見を組み合わせたことで、一定程度の実用にたえうる文案を生成し、契約審査業務のさらなる効率化を支援できるようになったという。
開発当時、「ChatGPT」では、ユーザーが送信したデータが学習に使われてしまうことで、企業の機密情報などの漏洩につながる可能性があるなど、セキュリティ上の問題が指摘されていた。そのため「条文修正アシスト」では、利用規約に学習に使用されない旨の記載があるMicrosoft社のAzure OpenAI Serviceで提供される「ChatGPT」APIを利用している。送信データを学習に使用されない旨の規約があるサービスを使用することで、ユーザーが保有するデータの安全性を確保している。