アウトソーシングテクノロジー(OSTech)は30日、AR(拡張現実)のアプリケーション開発を手掛けるAugmentalis(アメリカ)製品の販売を開始すると発表した。
両社は国内総販売代理店契約の締結に合意しており、7月から日本での製品の販売開始を予定している。
Augmentalis社のアプリケーション「WorkView」は、音声と頭の動きによるカーソル操作(ヘッドモーション)により、オフィス文書の編集やカメラでの撮影・文字入力を行うことが可能。製造・建設・医療分野のほか、あらゆる現場作業を伴うシーンにおいて、作業者は両手がふさがった状態でも、音声によりWebアプリケーションの操作や、作業マニュアル等の説明動画を表示させ作業を行うことができる。
複数のWebアプリケーションを同時に起動できることも、「WorkView」の特徴の一つ。
たとえば、工場でのメンテナンスの現場で、作業マニュアルを開きながら、カメラで現場の状況を撮影し、遠隔地にいる指示者と画面を共有しながら助言を受け、作業レポートを作成する、といった複数画面を使った同時処理が可能。各種Webアプリケーションや、Eメール、ドキュメント、Microsoft 365、Web会議ツール(Zoom、Skype、Webex等)等、あらゆるツールを利用でき、PCのデスクトップ画面のように、効率的な作業環境をスマートグラスで実現できるという。
従来のARアプリケーションでは、表示内容やレイアウトのカスタマイズにIT部門のサポートが必要だったが、「WorkView」はすべて音声で操作が可能。サーバや環境構築が不要のため、スマートグラスを準備するだけで、すぐに現場でARアプリケーションを利用できる。
「WorkView」は、iOS版、Android版を提供しており、端末はスマートグラス、スマートフォン、タブレットに対応している。対応言語は、英語、中国語のほか、今回の日本市場への参入にあたり、OSTechと共同で開発し、日本語での対応も可能となった。音声コマンド指示のほか、音声認識による文字入力も可能。今後は、スペイン語、フランス語、イタリア語の対応を予定しているという。