GA-ASI、海上保安庁の遠隔操作無人機の飛行実証を日本で実施

遠隔操縦無人機(RPA)システムの大手メーカー、米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ社(General Atomics Aeronautical Systems、Inc.=GA-ASI)は7日、航空測量事業を行うアジア航測と提携し、海上保安庁向けに遠隔操縦無人機SeaGuardian(シーガーディアン)の飛行実証を9月中旬から青森県八戸市にて実施すると発表した。

今回の飛行実証は「海上保安体制強化に関する方針」に基づき、広域の海洋監視が伴う海上保安庁の業務(捜索救助や災害対応、海上法執行活動等)におけるRPAシステムの有効性を検証する。本飛行実証は、海上自衛隊八戸航空基地による支援の下、約2カ月間行われる予定。

シーガーディアンのシステムは主に、逆合成開口レーダー(ISAR)イメージングモードを備えたマルチモード海洋表面探査レーダー、AIS(自動船舶識別装置)情報の受信機、光学カメラと赤外線カメラを搭載した高精細のフルモーションビデオセンサーなどで構成されている。シーガーディアンは、これらのセンサー技術を活用することによって、数千平方海里上の船舶の情報をリアルタイムで検出し、識別することが可能。また、搭載するレイセオン製のSeaVue海洋表面探査レーダーは、船舶ターゲットの連続追跡に加えて、AISトランスミッターのレーダー追跡と連動する。

シーガーディアンは、どのような天候においてもその能力を発揮するだけではなく、NATOの耐空性要件(STANAG)を満たした型式認証を取得することで、遠隔操縦無人機市場の活性化に貢献している。GA-ASIでは、これらの特長や運用実績のある衝突回避レーダーを活用することで、民間空域における遠隔操縦無人機の柔軟な運用を可能にしているとしている。

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