外観検査AI「Gemini eye」、複雑な見た目の製品の検査精度を大幅にアップ

製造業向けAIシステム開発を手掛ける、Pros Consは31日、外観検査AI「Gemini eye」の精度を大幅に向上させ、v1.1.0にバージョンアップすると発表した。8月3日から提供を開始する。

従来の画像処理技術では、木目のような自然物や繊維の柄、シボ加工などの外観検査は困難だった。これらの製品は見た目が一様ではなく、良品・不良品を区別するために非常に多くの条件設定が必要となるからだ。

Gemini eyeは、少量の良品画像を学習するだけで、検査画像それぞれのあるべき良品イメージを獲得し、不良品を判別することができる。この特性を活かし、工業製品だけではなく、自然物や繊維、食品などでも少量のデータで十分な検出精度を出せるよう研究を進めてまきたという。

一般的な教師無し学習では、自然物の外観検査を行う場合、多くの良品を不良品と判定してしまう可能性がある。学習した良品から複雑なパターンの表現が難しく、非常に低い精度になることも珍しくない。

今回のバージョンアップでは、ディープラーニングのモデル構造を最適化することで、より複雑なパターンの学習が可能になった。そのため、より人間の感覚に近い良品イメージを獲得できるようになっているという。

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MVTec異常検出データセット
Pros Cons

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