アクセル、「対話型AI自動運転車いすパートナーモビリティ」の開発に協力

アクセルの子会社であるax(エーエックス)は1日、NTTドコモが実用化を推進する、久留米工業大学の「対話型AI自動運転車いすパートナーモビリティ(パートナーモビリティ)」の自律走行及び5Gを活用した遠隔制御向けの映像認識AI及びアプリケーション開発に協力したと発表した。なお、同パートナーモビリティは、2021年2月にオンライン上で開催された「docomo Open House 2021」で紹介されている。

axは、パートナーモビリティの自律走行・遠隔制御を実現するため、通路にある障害物の認識及び障害物や通行する人までの距離を測定する「障害物検知」、遠隔地に映像を伝送する際、映り込む人の顔にぼかしを加えた状態で転送する「プライバシー保護処理」を ailia SDK(アイリア エスディーケー) を用いてAI実装した。

パートナーモビリティは、複数種のカメラと「エッジAI対応5Gデバイス」を搭載している。ailia SDKは同エッジAIデバイスに実装され、人の検知とトラッキングを行い、ステレオカメラで障害物及び人までの距離を計測するとともに、人の移動も予測。また、ailia SDKは、実行プラットフォームに対して個別に最適化を行なっており、「エッジAI対応5Gデバイス」においてFP16を使用した高速演算処理を行うことで、高い推論精度と超低遅延の推論速度を実現しており、ステレオカメラからの映像及び深度情報の取り込みと、AI処理の同時実行を可能にしている。

ailia SDKは、複数種のカメラの一つである360度全天球カメラの映像に対して人を検知し、モザイクによるプライバシー保護処理をリアルタイムに行う。ailia SDKのAI処理解像度変更機能によって、カメラの特性に合わせたアスペクト比でAI処理を実行することが可能。また、高速処理で高解像度でのAI処理を実現している。

今回のAI実装においては、車いすの遠隔操作を実用レベルで実現するため「カメラ入力からAI処理、映像ストリーム伝送と、始点から終点までの伝送遅延を限りなく短くしたい」というのがNTTドコモからの強い要望だった。AI処理は膨大な演算フィルタ(レイヤ)を通して演算処理を行い、その演算処理によって実現される。ailia SDKは完全自社開発のため、どのレイヤ、どの演算処理がネックになっているか即座に社内で解析できるため、複数種のカメラ映像を用いたAI実装においても高度なリアルタイム性を短期間の開発で実現したという。

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