華和結HD、AIで和牛の個体識別 最新鋭鼻紋認証技術特許を取得

華和結ホールディングス(華和結HD)が投資・運営するAIプラットフォーム「AiBank.jp」は19日、AIで和牛を識別する鼻紋認証技術を開発し、特許を取得したと発表した。高度のニュートラルネットワークAIによる鼻紋認証技術の特許取得は日本初だという。(特許第6795243号)

AiBank.jpの和牛鼻紋認識技術イメージ

鼻紋認証技術は動物生体認証分野において最新鋭の技術。人に唯一無二の指紋があるように、牛などの動物も個体ごとに独特の鼻紋があるという。この認証技術によって従来の家畜管理方法に大きな進歩をもたらすことが期待されている。

近年の和食文化を追い風に、和牛は高級食材として世界中で知名度が高まっている。和牛の需要拡大に伴い、供給側もより高度な品種管理を求めるようになった。その重要手段の一つとして、鼻紋による個体識別が挙げられる。

従来の鼻紋採取は、ローラーにインクをつけ、牛を保定した上、インクを素早く牛の鼻に塗り、最後に和紙を牛の鼻に当てて鼻紋を写すというもの。

この一連の操作は完全手動で、熟練した作業員によって行われる必要がある。鼻紋の採取に人手と時間が掛かるだけでなく、牛にもストレスを与え、時には口蹄疫などの病気にかかることもあるという。採取されたデータは紙で管理されるため、紛失や破損、偽造のリスクがある。さらに、個体識別の際、鼻紋の照合は人目によって行われるため、誤差も生じやすい。

鼻紋認証技術はこれらの課題を解決し、デジタルの技術で農家の作業時間とコスト負担を1/20まで削減でき、全体的な生産効率の向上に大きく貢献することが期待されるという。

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