セカンドサイトは19日、最新の人工知能(AI、Artificial Intelligence)技術を活用した、高解像度映像解析プラットフォーム「SXCV-Engine(SecondXight Computer Vision Engine) (仮称)」の提供を開始した。
5G等に代表されるような通信技術の発展により、高精細4K動画をリアルタイムに遠隔地へ送信することが可能になった。高解像度な映像をリアルタイムに送信可能になったことで、小さな物体をより鮮明に視認することができ、従来では困難であった精緻なAI検出が可能になった。
一方で、AI技術を活用して、4K映像をリアルタイムかつ高精度に処理するには、多数のパラメータを持つAIモデルによる「処理時間」がボトルネックとなり、「高解像度/高FPS処理」か「多パラメータによるAI処理」のどちらかを犠牲にする必要があった。
そこでセカンドサイトでは、独自の「高速処理技術」と「パラメータの最適化アルゴリズム」を組み合わせることで、高い表現力を持つ高精度AIモデルを搭載しつつも、低遅延な処理を行うエンジン「SXCV-Engine」の開発に成功した。
また、NTTドコモ、協和エクシオと共同で実証実験を行い、5G技術とAI技術を組み合わせた実証実験も既に完了しているという。実証実験では、AIモデル及びAI実行エンジン部分をセカンドサイトが、IaaS部分を協和エクシオが、また5G伝送・網内クラウド環境(MEC)部分をドコモが担当し、実験環境を構築。本実証実験を通じ、4K30FPS映像をフレーム落ちすることなく、低遅延に解析を行う技術を確立するとともに、実課題に対して本番運用に耐えるレベルで稼働することも併せて確認している。
これらを通じて、「上空から撮影した4K映像を利用した緻密な人数・交通量調査」「ドローンで撮影した4K映像を利用した精密な検出」等、低遅延性・高精度・高FPS検出が求められる現場の課題を解決することが可能になったという。