ハイボットとGeneral Electric社は11日、発電機検査ロボットの事業化についてライセンス契約を締結したと発表した。これにより、ハイボットが行ってきたRaaS(Robot as a Service)事業を、新たに電力業界にも展開していく。
ハイボットは、ターボ発電業界で世界有数のシェアを誇るGeneral Electric Technology GmbH社の協力の下、GEEP (GEnerator Exploration Platform) を開発した。GEEPは発電機内部のローターを取り外すことなく点検が可能。また、GEEPにはハイボットが培ってきた、狭くて過酷な環境下での可動性、筐体のコンパクト化、独自開発の電子機器といった最新技術が詰め込まれている。
さらに、ハイボットはインフラ設備の点検・保守を目的としたデータ処理・管理・統合を可能とするデジタルプラットフォームであるHiBoxを提供しており、GEEPとHiBoxは高い親和性を実現しているという。
GEEPは22.86mm (0.9インチ)という非常に小さな隙間からも侵入でき、最大150mm (6インチ)の広い空間にも適応可能なため、現在電力業界で使用されている多くの発電機に対応できるす。また、GEEPは高解像カメラを搭載しており、詳細な視覚検査を可能にする。
さらに、自立走行機能を備えており、GEEPが自動運転している間、作業員が別の業務に従事することができる。GEEPは発電機内部の楔やステーターの品質検査に対応できるよう、タッピングセンサーやElCidといったセンサーを備え付けることも可能。
他の点検ロボットと比較した際のGEEPの特徴として、発電機のローターとステーターの表面を2Dまたは3Dの連続的マップを生成することが可能。高解像カメラやローカリゼーションシステムを用いて、発電機内部にある欠損箇所の正確な位置を特定し、一目でインフラ設備の全体像を可視化する。