全国にクオール薬局等の保険薬局を運営するクオールホールディングスは17日、Liaroが提供する、人工知能(AI)需要予測を用いた発注最適化のソリューションの本格導入に向けた試験運用を開始したと発表した。
クオール薬局では、地域の様々な処方箋に対応し、患者に薬を確実に渡すため、平均で約1500品目以上の非常に多くの医薬品を常時備蓄している。現状、従業員がマニュアルに基づき医薬品を発注しており、処方箋の内容によって在庫不足や過剰在庫になる場合がある。そのため、欠品や有効期限切れの医薬品の廃棄が課題となっている。
これらの課題解決のため、クオールはLiaroの人工知能(AI)需要予測を用いて実証実験を行った。その結果、全品目において高い精度で発注・在庫が適正に行われ、特に週5回以上処方される医薬品は、欠品が大幅に改善されるとともに、廃棄を9割以上削減した。さらに、欠品時の店舗間の医薬品配送が不要となることや、発注業務の負荷軽減が期待できることがわかった。
この結果を受け、クオールは本格導入に向けた試験運用を開始。今後は試験運用を重ね、導入店舗を広げていく計画だという。