Robot as a Service(RaaS)事業を展開するハイボットは21日、秋田県横手市の熱回収施設で、新開発の小型走行ロボットによる初めての商用検査に成功したと発表した。
横手市にある「クリーンプラザよこて」は、よこてEサービスが維持管理運営しており、国内最高水準の発電性能を有している。その発電性能を維持するためには、腐食摩耗等の影響を踏まえ、ボイラ水管の厚さの経年変化を正確に把握することが重要だという。
従来から行われている、ボイラ水管の厚さを内側から測定する水浸超音波測定方式では、小型のセンサを小口径のボイラ水管の内側に挿入する前に、ボイラ水管の一部を切断するなどの煩雑な準備作業が発生することが課題だった。
今回商用化された小型走行ロボットは、そのコンパクトな装置を活かすことで、水浸超音波測定方式に関する準備作業を大幅に削減するとともに、ボイラ水管の厚さを測る高精度自動連続測定検査の実施を可能にした。
また、小型走行ロボットは「クリーンプラザよこて」の固形廃棄物処理施設内の検査した全てのボイラ水管の厚さを、従来の方法と比較しより精密に把握することができた。
小型走行ロボットは、固形廃棄物処理施設の設計・建設から運営、維持管理までを一貫して手掛けている荏原環境プラント(EEP)と共同で開発。ハイボットとEEPは、今回の商用検査の成功を受けて、EEPが運営している国内施設に向けて今年度に順次このロボットを導入していく予定だという。