オカムラ、AI搭載自律ピッキングロボットと遠隔操作ハイブリッド型物流自動化ソリューションのプロトタイプを公開

オカムラは、1月に発表した「PROGRESS ONE(プログレスワン)」事業におけるAIを搭載した自律ピッキングロボットおよび遠隔操作システムのプロトタイプを、3月9日~12日(オンライン会場は2022年3月1日~18日)に開催される世界最大規模のロボット専門展「2022国際ロボット展」で展示・デモンストレーションを行う。

「PROGRESS ONE」は、AIを搭載したロボットによる自律ピッキングと、ロボット単独では難しい作業を遠隔操作技術の活用により人が倉庫から離れた場所でロボット操作を行い遠隔でピッキング作業を行う、ハイブリッド型の物流自動化ソリューション。展示するプロトタイプは、双腕のピッキングロボットとオペレーターが操作する遠隔操作システム、機械学習を備えた自社開発AIで構成されている。

双腕のピッキングロボットは、吸着と多指ハンドを対象物に合わせて使い分けることができる。両腕を使うことで、蓋つきの箱など単腕のロボットでは難しい対象物をつかみ上げることが可能。

遠隔操作システムは、自律ピッキングから遠隔操作に切り替わる際のマッチング機能と遠隔操作機能を備えている。自律ピッキングができずに遠隔操作に切り替わる際、ロボットと待機中のオペレーターをマッチングし接続する。これにより1人のオペレーターがさまざまな物流拠点に設置された不特定多数のロボットを遠隔操作することが可能。マッチング後、オペレーターはAIの対象物認識を補助するために対象物をマウス操作で指示する「対象物指定モード」で操作する。「対象物指定モード」でピッキングできない場合は、ゲームコントローラーでアームを操作する「ゲームコントローラーモード」や、操作に適した形状の専用データグローブとジェスチャーを認識するカメラでアームを操作する「モーションキャプチャーモード」で遠隔操作を行う。

ピッキング対象物の認識には自社で独自に開発したAIを活用し、事前のデータ・商品登録が不要。ロボットの自律ピッキングとオペレーターによる遠隔操作の動作データはクラウド上のグローバル学習サーバーに集約される。継続的に機械学習を行い、各拠点のロボットにフィードバックすることでAIが認識できる対象物を拡充し、現場で使うほど作業効率が向上する仕組みになっている。

このソリューションにより、より多くの種類の対象物をピッキングすることが可能となる。

「PROGRESS ONE」に活用するAI搭載のロボットと遠隔操作プラットフォームは、引き続き自社開発を進めていく。さまざまな対象物に対応出来るエンドエフェクター(ロボットハンド)や対象物検出技術、動作計画策定に関わるAIをはじめとする技術開発パートナー、実証実験パートナーとの連携を検討している。

2022年度から物流現場での実証実験を行い、2023年度以降のサービス提供開始を目指すという。

関連URL

「2022国際ロボット展」出展のお知らせ
「2022国際ロボット展」オンライン会場 ※入場登録が必要
オカムラ

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