CROSS SYNC、遠隔ICUサービスの実装研究課題がAMED「医工連携・人工知能実装研究事業」に採択

横浜市立大学とCROSS SYNCは28日、日本医療研究開発機構(AMED)の2023年度「医工連携・人工知能実装研究事業」として、「患者のライブ映像を含むマルチモーダルな医療データを用いたAI技術により、重症患者の身体観察所見及び重症度評価を自動化するAI見守り機能を搭載したD-to-Dの遠隔ICUテレメディシン・サービスの実装研究(研究代表者:横浜市立大学附属病院 集中治療部 准教授 髙木俊介)」を実施すると発表した。

本研究課題では、集中治療専門医が不足する医療現場において、特にニーズの高い「資源管理」と「疼痛・精神管理」について、AI技術を活用した遠隔ICUシステムを実装することにより、「医療安全と質の改善」「現場医療と遠隔ICUスタッフの負担軽減」を目指す。具体的には、患者の映像データを用いた動画像解析により、重症度や疼痛・鎮静・せん妄管理のための評価(精神状態評価)を常時自動でモニタリングできるAI技術を開発し、医療機器として社会実装することを目的とする。

横浜市立大学では、AI技術の実装基盤となる遠隔ICUシステムの利用者の観点から、患者の遠隔診療のために必要なデータ項目に関する調査や要件定義、並びに、AI技術の開発に必要となるノウハウの提供を行う。また、これらに基づき開発されたAI見守り機能を備えた新たな遠隔ICUシステムの実証の場を提供することで、成果物の早期の社会実装を目指す。さらに、遠隔ICU支援病院および遠隔ICU被支援病院における医療従事者の労務量を調査、可視化することで、AI見守り機能と遠隔ICUシステムの利活用による労務負担軽減効果を明らかにする。

CROSS SYNCでは、データサイエンティストが中心となり、医療従事者からヒアリングを行いながら、患者の表情・体動を常時観察、解析し、疼痛・精神管理における精神状態の評価に資するAI見守り機能の研究開発を行う。また、同社の遠隔ICUシステムiBSENにおいて、各種医療機器との接続やAI見守り機能の実装に関する機能拡張を行い、最終的には同社が主体となっての製品上市を目指す。

同社はこれまで、横浜市のスタートアップ成長支援のための「YOXO アクセラレータープログラム」を修了したほか、2022年1月には、横浜市経済局の推薦で、内閣府の世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略「グローバル拠点都市」を対象としたグローバル展開向けのアクセラレーションプログラムにも採択された。

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