EmbodyMe(エンボディーミー)は31日、Zoom会議などで自分の外見をAIで置き換える「xpression camera(エクスプレッションカメラ)」の正式版をリリースした。
また、EmbodyMeは、FreakOut Shinsei Fund、DEEPCORE、キャナルベンチャーズ、山口キャピタルから1.5億円の資金調達を実施したことを発表した。
xpression cameraは自分自身の外見をAI(人工知能)で置き換えて、表情や体の動きに応じてリアルタイムにコミュニケーションができる。ZoomやTeams、YouTubeなどあらゆるビデオアプリ上で動作し、好きな画像を一枚用意するだけで、その人になりきることができる。
xpression cameraは2020年9月からベータ版を提供してきたが、AIのコアエンジンを一新して大幅にクオリティを向上させ、またバーチャル背景などの新機能を加えて、正式版としてリリースした。
WindowsとMacに対応し、無料で使うことができる。有料のPro Planも提供し、また、企業向けのEnterprise Planの提供に先立ち、パイロットプログラムへの参加企業を数を限って募集する。
コロナ禍で、仕事、診療、教育、イベントなどの活動の大半がビデオチャットなどの動画コミュニケーションに依存している。しかし、普及と同時に様々な課題も浮き彫りになってきた。他人から常に見られているように感じてしまうことなどにより心理的な疲労感を感じる「Zoom疲れ」を訴える人が増えてきてたり、対面でのコミュニケーションと比べると、スムーズな意思疎通が図りづらいことなどが問題になっている。
xpression cameraは自分の実際の顔を隠して表情だけを伝えることでZoom疲れを解決するとともに、対面では実現できないような豊かな感情表現を行うことで、対面以上に交流を活性化できる新たな動画コミュニケーションを実現する。
また、xpression cameraは、ビデオチャットだけに限らず、映像制作、ライブ配信全般での幅広いシーンで活用できる。最終的にはAIで目に見えるあらゆるものを誰もが自由自在に作り出せるツールになることを目標とし、今まで想像もできなかったような全く新しいメディア、業界をも創造していくという。