AIdeaLab、AIによるフォント生成システム 特許出願

AIdeaLabは17日、深層学習を用いたフォント生成システムの特許出願を行ったと発表した。この技術を活用して、手作業のフォント制作をAIで補助するソフトウェアを開発する。

従来のフォント制作は、職人の細かい手作業に長い時間が必要だった。特に日本語のフォントは膨大な数の漢字を個別に制作する必要があり、英語圏のフォント制作とは比べ物にならないほどの制作期間が必要だった。そこで、今まで手作業で行われてきたフォント制作を、AIにより効率化する技術の開発に着手。

生成モデルの一種である敵対生成ネットワーク(GAN)をベースに用いて、フォントを生成する技術を開発した。これにより、今まで年単位の時間がかかっていた日本語のフォント制作が、極めて短い時間で実現できるようになるという。

本技術のフォント生成モデルは、大量のフォントを学習させたうえで、手作業でデザインした数個の文字から太さやセリフの形状などの特徴を抽出し入力パラメータとして使用して、フォントを生成する。また、入力パラメータの値を調整することで新たなフォントを出力することもできる。さらに、モデルの出力をピクセル画像ではなくベクター画像として生成する独自の技術により、フォントファイルへの出力を可能とした。

フォント生成モデルの核となる技術に加え、今回の特許出願はアプリケーションUIを含む。フォントの特徴を司るパラメータを調整することでフォントを生成するUIや、少ない文字数のフォントデザインをアップロードするだけでフォントを生成するUI等、さまざまなパターンのサービス展開を見据えて出願に織り込んでいる。

特許出願技術を元に、フォント制作会社向けのフォント生成を補助するソフトウェアの開発を予定している。手作業でデザインした数個の文字から、そのスタイルに合わせて漢字を含む14000種類以上の文字を自動でAIが生成することで、フォント制作にかかる期間を飛躍的に短縮する。

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