エクサウィザーズ、「exaBase 生成AI powered by GPT-4」企業内情報の蓄積・参照可能に
エクサウィザーズは21日、企業向けChatGPTサービスの「exaBase 生成AI powered by GPT-4」に、社内外の独自情報を取り込んだ、専用の生成AI環境を利用できる機能を提供すると発表した。
PDFなどで作成された自社商材や社内規程などを基にした情報の生成によって、業務に即した変革を支援していく。このほかプロンプトのひな型となるテンプレート、実践活用のチュートリアルも搭載。それぞれ2023年9月に随時提供を開始する予定。
新機能の提供目的
2023年5月に提供を始めた企業向けChatGPTサービスのexaBase 生成AIは、すでに1万人以上のユーザーが業務の生産性向上などで活用している。今回の新機能は、顧客が保有し日常業務で活用している情報をexaBase 生成AIから利用できるようにするもの。
具体的には自社商材、顧客提案資料、社内規則などの規程類、競合調査といったデータに対する、問い合わせ回答や情報の生成が可能になる。PDFなどに収録したこれらの「独自データ」のファイルをアップロードするだけで設定が完了し、生成AIを活用した専用の環境を容易かつ迅速に構築できる。
本機能では社内外の重要情報を扱うことから、データに対するセキュリティやプライバシーへの対応も強化する。マイクロソフトのクラウドサービス「Azure OpenAI Service」の日本国内にある東日本リージョンを活用することで、独自データの蓄積に加えて生成AIの処理も日本国内で完結する。今後、exaBase 生成AIで利用するAPI は、全て同リージョンに置き換えていく予定。
独自データ活用の主な特徴
・多様なファイル形式に対応:PDF、CSV、TXT形式のデータに対応し、随時アップロード可能なデータ形式を追加していく。
・企業や部署単位で共有範囲を管理:アップロードした情報は、企業全体もしくは部署などのグループ単位での共有を選択できる(当初は企業全体での共有で提供)。
・プライバシーとセキュリティを確保:対象の独自データは日本国内において契約企業のみが参照できる情報として蓄積し、生成AIの処理はAzure OpenAI Serviceの東日本リージョンで実施する。
・高速かつ的確な検索:アップロードする独自データは、生成AIから利用できる形式に最適化したうえで蓄積する。exaBase 生成AIに入力したプロンプトから、意味合いが近い情報の高速かつ的確な引き出しや情報の生成が可能となる。
利用料金について
本機能は、蓄積する独自データが一定の量までは無料で提供する予定。大量のデータを蓄積する場合にはオプション料金が必要となる。料金や詳細の条件については、9月中を予定している正式サービスの開始時に改めて発表する。
なお、独自データにexaBase 生成AIのプロンプトからアクセスする際には、生成AIの処理に必要なデータ量に応じた従量課金となる。PDFなどの独自データを最初にアップロードする際の課金はない。