シフトプラスは14日、同社と宮崎県都城市で共同開発を行っている、ChatGPTを自治体のLGWAN環境で活用できるシステム「自治体AI zevo(ゼヴォ)」で、GPT-4が利用可能となり、都城市において先行して使用が開始されたことを発表した。
GPT-4の利用はAI提供元へ利用申請を行う必要があるが、注目の高まりから世界中で申し込みが殺到しており、認可に遅れが生じていた。そのため都城市やその他試用中の自治体においては、GPT-3.5を使用してした。
今回AI提供元からGPT-4の認可が下りたことにより、自治体AI zevoにおいてGPT-4の使用が可能となった。他自治体に先行して、都城市において9月14日から提供を開始した。
なお、自治体AI zevoのAI提供元はMicrosoft社となり、管轄裁判所および準拠法が国内のものとなるので、自治体における利用について安心できる環境だという。
自治体AI zevoはクラウドで動作するサービスのため、機能追加が行われても、手間がかかるソフトウェアのバージョンアップ作業などは必要ない。ブラウザでログインするだけで、常に最新のシステムを使用できる。
今後全国のzevoの試用を利用した自治体へ、準備が整い次第、順次展開を行なっていく予定だという。自治体AI zevoでは、セキュリティ強化のため自治体ごとにAzure OpenAI Serviceへ接続している。そのため、GPT-4の利用申請については自治体ごとに行っているため、申請許可についてはタイムラグが発生しているので、準備ができ次第知らせるという。自治体AI zevoにおけるGPT-4に関しては、9月20日以降準備ができた自治体から順次展開を予定している。
GPT-4ではアメリカの司法試験において、下位10%であったGPT-3.5と比較したとき、上位10%の成績を記録するなど、入力可能文字数、正確性、創造性などあらゆる分野でGPT-3.5の性能を大きく上回っており、本機能を使用可能となった自治体AI zevoで、より一層職員の業務効率化への貢献が期待されている。
またGPT‐4ではGPT-3.5と比較してより多くのトークンのやり取りが可能となり、またGPT-3.5より新しい情報を元に解答を生成することが可能となる。益々期待が高まる生成AIにおいて、シフトプラスでは自治体AI zevoはさらなる改良や機能追加を続けてくとしている。