「生成AI大賞2024」受賞結果を発表、グランプリは名古屋鉄道・他7団体が受賞

Generative AI Japan「GenAI〈ジェナイ〉」)は19日、日経BPが発行・運営する経済メディア「日経ビジネス」と共同で、生成AIの優れた活用事例を表彰する「生成AI大賞2024」を開催し、グランプリ他各賞を決定たと発表した。

本年初開催となるこのアワードは、9月上旬から10月上旬までの約1カ月間にわたり募集を受付け、139件の応募が寄せられた。生成AI分野の有識者で構成された審査委員会が厳正な審査を実施し、グランプリを含む8件が表彰された。

【生成AI大賞2024グランプリ(1件)】
‣名古屋鉄道
タイトル「名古屋鉄道グループにおける、3レイヤーでの生成AI活用プロジェクト」
プロジェクト概要:名古屋鉄道・名鉄グループでは、経営課題であるグループDXの一環として生成AI活用を進めており、デジタル推進部では3段階の活用レベルを設けてツール整備と活用支援を実施している。活用レベルに応じて、グループ内で広く利用可能なツールやRAGを利用できるツールを展開。統制強化と活用支援を通じて、実務担当者が生成AIの有効性を認識することや、サービス向上に直接寄与する活用事例の創出を進めている。

【生成AI大賞2024特別賞(2件)】
‣Ubie
タイトル「生成AIが実現する、人的資本最大化による病院経営支援ソリューション」
プロジェクト概要:ユビーメディカルナビ 生成AIは、20近いユースケースに対応する直感的UIと柔軟なプロンプトチューニングで、医療機関の様々な場面で活用されている。退院サマリ作成ユースケースでは、生成AI活用群と非活用群で42.5%の作成時間効率化と27%の心理的負担低減効果を有意に認めている[は二1] [アサ2] (n=189)。効率化により生まれたリソースを適切に配分することで、病院経営支援ひいては日本の医療費最適化を目指している。

‣弁護士ドットコム
タイトル「誰でも法律相談ができる社会へ。生成AIを活用したAI法律相談チャットサービス」
プロジェクト概要:「チャット法律相談」は、弊社が運営する無料法律相談サービス「みんなの法律相談」に寄せられた138万件以上の相談データから抽出された質問・回答を生成AIに学習させた日本初のAI法律相談チャットサービス。法律相談の中でも上位の相談数を占める男女問題に特化し、現在は約5万6000件の相談が寄せられている。*本サービスは、法的な意見を提供するものではなく、弁護士が提供するサービスを代替するものではない。

【生成AI大賞2024優秀賞(5件)】
‣NECビジネスインテリジェンス
タイトル「生成AIで切り拓く! 業務改革の新時代」
プロジェクト概要:NECビジネスインテリジェンスは10年間の課題であった経理、人事など共通業務の横断的な改革に生成AIを活用している。業務効率化の主体をヒト→生成AIに転換し生成AIを中心にビジネスプロセスを再設計。施策単体の効果だけではなく業務改革を3つのレイヤー(ユーザーエクスペリエンス/オペレーション/プラットフォーム)でバランスよく実践し全体最適化を実現。レイヤーごとの事例とビジネスインパクトを紹介する。

‣セブン&アイ・ホールディングス
タイトル「生成AI+RPAで販促メールの制作工数を年間約1万時間削減」
プロジェクト概要:約3500万人の顧客に登録されている7iD会員に対して販促メールを配信する際、「メール制作に多大な時間と費用がかかる」というコスト面の課題と、「パフォーマンス向上(開封率)」という効果面の課題があった。これらを生成AIとRPAを活用して解決した。その結果、制作時間を年間約1万時間削減し、外部委託費も約84%削減することができた。また、メールの開封率は約103%に向上した。

‣タイルライフ
タイトル「『タイルAI』による建材選定アシスタント」
プロジェクト概要:メーカーを横断し、タイル専門のAIと対話形式で希望のタイルを簡単に探せるサイト。既にタイルメーカー28社(3万品超)が参画しており、複数のカタログを比較する必要がなくなる。設計者やデザイナーは、タイル選びにかかる時間を大幅に短縮でき、本来のクリエイティブな業務に集中できるようになる。

‣ライオン
タイトル「生成AIの民主化 ~誰もが生成AIを活用し、未来を拓く新しい仕事の形へ~」
プロジェクト概要:ライオンでは、生成AIの登場初期から経営層のコミットのもと活用を推進してきたが、各部門のニーズが増大し、開発が追いつかないという問題に直面した。そこで、一般社員でも開発可能なツールを自社クラウド上に導入。その結果、多くの活用事例が生まれ、業務効率化や質の向上に繋がるAIエージェントが生まれつつある。今後さらに「生成AIの民主化」を進め、経営ビジョンを実現するための競争力を獲得する。

‣千代田区立九段中等教育学校
タイトル「教育活動を充実させるため学校用にカスタマイズした独自生成AIシステムの開発」
プロジェクト概要:生成AIを活用したデジタル人材育成が求められる中、中学・高校の教育現場に適した生成AIシステム「otomotto」を開発した。このシステムは、生徒全員が年齢・利用回数制限なくLLMモデルを選択して利用できる環境を提供し、安全かつ効率的な学びを支援する。活用例には、生徒の個別最適な学びの支援等があり、教材等の準備効率化により教員の負担軽減も図られている。このシステムは、教育の質の向上に大きく貢献している。

関連URL

日経BP 
Generative AI Japan

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