コンテック、FA・計測制御用にRaspberry Pi対応HATサイズボード「CPIシリーズ」発売
コンテックは6日、Raspberry Pi (ラズベリーパイ) をFA (ファクトリオートメーション) および計測制御の分野で活用するためのHATサイズボード (7種) を開発、「CPIシリーズ」として4月26日より順次発売すると発表した。
手軽にコンピュータサイエンスを学べるコンピュータを目指して開発されたRaspberry Piは、2012年の発売から大きな注目を集め、累計3700万台以上の出荷数を誇る一大コンピュータプラットフォームに成長している。またRaspberry Piは、産業/学術分野にもその活躍の場を広げており、2018年6月時点で月産台数の60%が産業用途で使われているとRaspberry Pi 財団が公表している。
Raspberry Piは、ボード上の40ピンのGPIOピンヘッダでスタック接続するHAT (Hardware Attached on Top) と呼ばれる拡張ボードで機能追加することが可能で、これまで教育や実験などのプロジェクトごとに専用のHATが設計されてきた。しかしながらHATの仕様ではスタックできるボードは1枚のみであるため、システムごとにI/O点数が異なり多種多様な信号を扱う必要のある計測制御の分野には適用が困難という課題があった。
コンテックは、HATの仕様を拡張した多段接続対応のHATサイズボードを新たに開発、汎用製品化することで、こうした課題を解決する。また、Raspberry Piに産業用コンピュータの可用性・保守性を付加する汎用RAS機能拡張ボードを同時開発、Raspberry Piの新たな応用シーンを提案していくという。
コンテックは「パソコンの手軽さをFAに」をキャッチフレーズにパーソナルコンピュータの黎明期からPCベース計測制御システムのパイオニアとして業界をリードしてきた。今回発表のRaspberry Pi HATサイズボード「CPIシリーズ」においても、このマインドを原点として取り組んでいく。2021年夏には、アナログ入力、アナログ出力、温度センサ入力、カウンタを発売、今後さらにラインアップを拡充していくという。