ルクレは7日、同社が企画・開発・運営するスクール写真システム「みんなの写真屋さん」で、2021年5月に刷新する「うちの子AI」の無料体験の受付を開始した。
「うちの子AI」は、マスクを着用した子どもの写真でも94.1%という高い確率で顔を検出することができる。画像認識の大手サービスとの測定比較では、最も高い顔認識率を記録したという。
これまで「うちの子検索」で採用していた大手クラウドサービスの顔認識エンジンはグローバルプラットフォームであるため、欧米人と比べて顔の凹凸が少ない傾向のある日本人の子どもでは、顔認識の精度に限界があったという。実際に大手クラウドサービスでの顔認識率を測定したところ、人物の特定率はいずれも90%超と高い一方、その前提となる顔検出率が平均42.2%と低いため、結果的に顔認識率が平均39.2%と低迷していることが明らかになった。そこで「みんなの写真屋さん」は日本の子どもの写真に特化した顔認識AIを構築。withコロナ時代のマスク着用を想定し、顔の一部を隠したデータセットを学習させることで、顔検出率を94.1%、顔認識率を88.0%まで高めることに成功した。
「うちの子AI」は2021年5月に「みんなの写真屋さん」の販売サイトに反映し、2021年度中にスクール写真ビジネスの関係企業に商用公開することを検討している。さらに2022年度を目途に「売れる写真」の特徴をAIで具現化し、販売対象人数やイベントの種類に応じて売上を最大化できる構図や撮影枚数を提案する。「みんなの写真屋さん」を利用する町の写真店の業務効率化や売上向上を目指す。また、この技術をスクール写真だけでなく、ルクレが展開する工事写真事業やライフ写真事業に横展開することも視野に入れているという。