JSOLは10日、管清工業と共同でAI画像認識技術を活用したソリューションで、下水道管きょの異常判定作業の効率化を実現したと発表した。
2019年初旬から、JSOLは管清工業と共同でAI画像認識技術を用いて、下水道管きょの異常判定作業の効率化を目指し、実証実験(PoC)を継続的に行ってきた。業務で適用できる目途が立ったため、12月から管清工業の全国の支店で実際の業務運用でAI画像認識システムが活用されることになったという。
膨大な量の下水道管きょを適切に維持管理するため、調査や点検の効率的な実施が求められている。管清工業では、点検日進量の向上を図るため、現場では撮影作業に専念し、事務所において目視による撮影画像の異常判定を行う技術を導入しているが、点検業務が増えるとともに事務所での作業が逼迫していた。そこでAI画像認識技術を使い、事務所での異常判定作業の効率化を図ることにした。
JSOLは日本マイクロソフトが提供するクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」のAzure Cognitive Servicesを活用することで、AIによる画像認識システムを構築し管清工業に提供した。
JSOLでは、Cognitive Serviceの事前学習済みのAI機能を活用することで、初期学習の負担を軽減するとともに、機能の使い方を工夫することで、検査者が見るべき箇所をガイドできるようにした。また、検査者の意見を反映し、検査を効率的に行えるユーザーインターフェースを開発。動画や写真を使いAIによる画像認識で目視点検業務を効率化したい顧客は多数いると考えられるので、JSOLでは本ソリューションの汎用サービス化を目指しているという。