SEQSENSEは12日、日本経済団体連合会本部のある経団連会館で自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』を用いた実証実験を5月10日~6月9日まで実施すると発表した。
近年様々なイベントや、再開発に伴う新築ビルの増加で警備業務に対する需要が高まりをみせている。しかしながら、生産人口の減少を背景に警備現場において労働力不足が深刻化しており、東京都のデータでは2018年末時点での保安・警備業の有効求人倍率は18倍を超えているという。加えて、昨今の新型コロナウイルスの影響で、エッセンシャルワークとしてサービスの継続を要請される一方、感染のリスクを負いながら従事しなければならないなど警備現場では困難な状況が続いている。
このような中、DXを積極的に推進する同会が、これらの課題の解決に向け、着目したのがSEQSENSEの自律移動型警備ロボット『SQ-2』。今回の実証実験では、SQ-2を用いることで、これまでの警備水準を損なうことなく、業務の一部をロボットで代替することができるか検証を行う。
SEQSENSEはロボットだけでなく、ユーザー自身でロボットを運用し警備業務に利用できるようなクラウドシステムを含めて、警備ロボットシステムとしてプロダクトを提供している。
自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』は、3次元センサ技術・自己位置推定・リアルタイム経路計画など高度なテクノロジーを駆使することで生まれた自律移動型の警備ロボット。人手不足が深刻な警備業界において、各種警備業務の労力削減を実現する。
独自開発の3D LiDAR(三次元の距離情報を計測するセンサ)を搭載することにより、比類のない広視野角を実現し、警備対象物件の詳細な3次元マッピング、床に置かれた障害物や歩行者をはじめとした移動物体の発見、環境変化の検出を行うことが可能。センシングの結果を自己位置推定および経路計画に利用することで繰り返し安定した移動を行うことができ、また、人や障害物などとの接触を防ぐことが可能となる。
また、自社開発のクラウドシステムは、警備員の皆様からのフィードバックを基に、使いやすく、実際の警備に必要な機能を提供している。このクラウドシステムを使い、警備拠点から遠隔でロボットに各種警備業務(巡回、立哨、動哨)に関する指示を出すことができる。ロボットから送られてきた情報はすべてクラウド上に蓄積され、巡回結果のレポート作成や、ロボットに搭載されたカメラのストリーミング動画の録画再生といった機能をいつでも利用できる。
ロボット、クラウドシステムどちらも日々開発を継続し、より良いものへと進化している。新たな機能や不具合解消などは日々の遠隔アップデートでユーザーのもとに届けるため、常に最新の製品を利用できる。