生体認証や画像解析サービスを展開するELEMENTSは12日、ファッションEC企業向け画像生成AIツール「SugeKae(スゲカエ)」をTSIホールディングスに導入し、運用を開始したことを発表した。
ECサイトにおける商品画像作成は、購入を検討する顧客に商品の特徴や詳細を伝えるために企業が最も重要視する業務。一方で、販売開始後の商品消化率が計画を下回る商品に対して再撮影をするのに時間がかかり、機会ロスとなっている。
「SugeKae」は、画像編集技術を持たない人でも、元データと参照画像をアップロードするだけで、背景やコーディネート、商品のカラーをすげ替えることができるツール。販売開始時点から商品の売れ行きや季節の変化によって、低コストかつ短時間で商品画像のリメイクができる。これまで撮影工数の問題などで販売促進が難しかった商品も、手間なく訴求できることで、在庫処分に伴う値引き販売の防止などにつなげることが可能だという。
TSIは「SugeKae」を導入し、EC商品画像の画像編集などの業務プロセスに生成AIを組み入れる。背景やコーディネートの種類を増やすことで、販売機会の拡大を図る。またSNSなどの広告配信用の画像生成にも「SugeKae」を活用。各媒体の雰囲気や読者層の年齢に合った画像を生成し、また画像変更も柔軟に行えることで、広告運用と効果検証の効率化が可能となる。
今後は、ナノ・ユニバースなどの店舗画像学習による背景一括生成や、撮影画像の動画化による広告強化など、「SugeKae」を活用した取り組みを拡大していく予定だという。