バンダイナムコ研究所、AI研究開発用3Dモーションデータセットを無料で公開

バンダイナムコ研究所は28日、AI技術(機械学習と深層ニューラルネットワーク分類技術など)の研究開発に使用できる3Dモーションデータセットを、GitHubに無料公開した。

バンダイナムコ研究所では、メタバース及びxR技術など三次元モーションを使用する研究開発を手がけている。現在、ゲームや映像に登場するCGキャラクターは、事前にアクターが演技して、その動きをデータ化し再現させるモーションキャプチャ技術や、専門のクリエイターが手作業により制作することがほとんど。

しかし、今後メタバースをはじめとしたコンテンツの規模が拡大すると、個性的なキャラクターや多彩なモーションが必要不可欠になり、従来の制作過程では限界を迎えることが予想される。

一方、このようなAIを用いたモーション研究開発は、性別や動作、演技といった様々なパターンのモーションの「データセット」が必要で、しかも入手しにくいことから、世界的に見ても研究開発が進んでいないのが現状だという。

バンダイナムコ研究所では、昨年から、AI技術を活用して多彩なキャラクターモーションを生成するという研究に着手してきた。また、AI研究に今後多くの技術者が携わることでイノベーションにつながると確信しており、現在、自社で機械学習と深層ニューラルネットワーク分類技術に使用しているデータの一部をAI研究に使用できるセットとして無料で公開することにしたという。

これにより、AI研究全体の技術の底上げやゆくゆくはエンターテインメント業界の発展につながることが期待される。

【データセット内容】
名称:Bandai Namco Research Motion Dataset
公開場所
セット内容:
データセット1 …歩行や走行、格闘やダンスなどの17種類の動作に対して、男性、女性や感情など15種のスタイルの演技モーションを収録した総計3万6673フレームのモーションデータセット
データセット2 …歩行や、走行、手を振るなど10種の運動に対して、男性、女性、子供、老人などの属性の7種のスタイルのモーションを収録した総計38万4931フレームのモーションデータセット

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