アドリージョン、ChatGPT APIを利用したビジネス向けアプリ「AdviserRSVP」ローンチ
アドリージョンは3月30日、OpenAI社のChatGPT APIを利用したビジネス向けアプリ「AdviserRSVP」をローンチした。
「AdviserRSVP」は、ChatGPTの汎用人工知能(AGI)を利用して、自分だけのAIアドバイザーを作れるアプリ。プリセットされたプロンプトを活用して、アイデア出し、ビジネスアイデアの検証、相談シミュレーションなど、ビジネス補助に活用できる。
めまぐるしい進化を遂げる汎用人工知能(AGI)の話題が盛り上がるなか、AIを使いこなす能力が問われている。会話形式で情報を引き出すGenerative AIは「プロンプト」により回答の精度が大きく変わる。人間同士の会話と同じように、AIに理解しやすい伝え方をすることで良い回答が得られたり、前提条件を設定しておくことも重要な要素であったりする。
しかし、裏を返せばプロンプトのノウハウがなければAIを活用できない格差が生じ始めているのも事実だという。
また、ChatGPTのAPIを利用したサービスは数多くリリースされているが、各社が独自に提供しているものや、LINE公式アカウントで展開するものは、会話の履歴が運営者側にも見えてしまう危険性を抱えていて、ビジネス用途では気軽には使えないとという。
今回、こうした背景も踏まえ、情報の取り扱いにも配慮してAIを活用できるビジネス向けアプリとして「AdviserRSVP」を開発、リリースした。
フォームに入力してAIに出す命令は「プロンプト」と呼ばれている。入力する質問のほかにも、膨大なデータの中から情報を引き出す方向を定めたり、数式やプログラムのように回答ルールを指定するなど、設定のような情報もプロンプトに含めることができる。「会話形式」で回答を引き出す仕組みなので、何度かのやり取りで方向を導くのが基本的な使い方になるが、プロンプトを上手に組み立てると、少ないやり取りで目的に合わせた情報を引き出しやすくなったりもする。
同アプリは、プリセットした設定により、誰でも簡単にAIを使いこなせるようにすることを目標としている。
同アプリでは、会話のログは表示のためにデバイス上に一時的に保存され、同社が管理するサーバー上には保存しない。入力された会話内容はAPIを経由してOpenAI社に直接送信される。応答についてもデバイス上のみに受け取っている。この送受信内容はOpenAI社のAPI利用規約に従って処理される。現時点で公表されている情報では、APIで送信したデータは、OpenAI社に30日間保持されるが、API 経由で送信されたデータを使用してモデルを改善することはない。
相談したい専門家の人物像を設定することで、より的確なアドバイスを得られる確率が高くなる。
例えば「コンサルタント」などの漠然とした人物像ではなく、専門分野などを絞り具体的なキャラクター設定を行うことで、回答の精度が高くなる。また、自身の業種などを設定して、相談者と回答者の役割を明確にすることで、パーソナライズされたアドバイザーを作成することができる。
チャット機能は、会話を円滑に進められることを重視して、最適化およびチューニングを施している。
Generative AIは、自然な言語で文章を生成することは得意だが、「明確に答えがあるもの」に対しては正確な回答を得られないケースもある。特に、医療、法律などの専門分野については間違った情報を生成することもある。意思決定に関わる重要な目的での利用は控えた方がよい。同アプリではAIが生成した回答に対する一切の責任を負わない。